談話室大沢

三鷹郡大沢村の大学に通う筆者が、主に140字で書ききれなかったような話を徒然に書いていきます。

強豪ディベート部で学んだ、実生活で使える3つのメソッド

1年生の春学期、当時まだ意識が高かった僕は「大学で一番実績を残している」とアンサイクロペディアのお墨付きももらっている*1ディベート部に所属していた。

ディベート部は「競技ディベート」を行うサークルだ。競技ディベートとは、即興で与えられたテーマ(e.g. 安楽死は合法化されるべきかどうか)に対して賛成派(安楽死は合法化すべき)と反対派(合法化すべきではない)に分かれ、決められた時間内に交互にプレゼンを行い、審査員によってより「説得力が高い」と判断されたチームの勝利となる、という競技である。

「知の格闘技」なんて呼称もされているほどハードな競技であり、短時間で相手の意見を否定しつつ審査員を説得するのは至難の業だ。そんな競技ディベートにおいては、たくさんの「意見に説得力を持たせるための技術」が使われている。

先ほど「所属していた」という表現を用いた通り、最初の大会に出た直後にディベート部自体は辞めてしまった。しかし、僕がその数週間で学んだ「意見に説得力を持たせるための技術」は、競技外でも大いに生かせるものであると感じている。

今回は、そんなディベート部で学んだ技術の一端を紹介したいと思う。

 

1.話をするときは「AREA」の枠組みを意識する

競技ディベートにおいては、限られた時間の中で自分の意見の正当性を審査員にアピールしなければならない。その際に使われるのがこのAREAという概念だ。

AREAとは「Assert」「Reason」「Example」「Assert」の略。つまり、

・まず、結論を言う

・その理由を説明する

・例を提示して、結論の説得力を増す

・最後に、最初に言った結論をもう一度主張し、締めくくる

という話の枠組みのことを言う。

この流れで話をすることで、聞き手に意見の内容と、その正当性をわかりやすく伝えることができる。

 

2.サインポストをする

たとえば、自分の意見に論拠が3つあるときは、初めに「私が○○と思うのには3つの理由があります。○○と○○と○○です」といった具合に説明することを「サインポスト」という。競技ディベートにおいては、自分の主張の内容を正確に審査員に伝えなければならないが、サインポストを行うことで、聞き手は話の要点や、話し手が今何の話をしているかということを理解しやすくなる。

 

3.「SQ」と「AP」という概念を理解する

SQはStatus Quo、つまり「現状」を意味する単語で、APはAfter The Plan、「施策後」を意味する単語だ。競技ディベートにおいては、施策によってSQがどのように変わったかということがとても重要になる。その施策を支持するときはSQよりAPのほうが優れているということを主張すればいいし、施策に反対するときは施策をおこなってもAPは変わらない、あるいはAPはよりひどくなるということを主張すればいい。

ディベート以外でも、例えば会議において施策を提案をするとき、「その提案によってSQがどのように変わるのか」ということを明言することで、聞き手の理解はより明快になることだろう。

 

いかがだっただろうか。ちなみに、今回の記事を書くにあたってもこれらのメソッドを意識している。つまり、タイトルに「3つの」というキーワードを入れたのはサインポストであり、いまここで例を示しながら説明しているのはAREAのE、今回の記事におけるAPは「より説得力を持たせられる」である。

もし、自分の意見に説得力を持たせたいと思っている方は参考にしていただければ幸いである。

桁外れの拡散力! 新鋭SNS「Plag**」の実態とは?

およそ1ヶ月前くらいから、Plag**というSNSを始めた。飲みに行った時にサークルの先輩から勧められたからという軽い理由なのだが、これが結構面白い。

 
どこが面白いのかというと、他のSNSとは一線を画したその拡散システムだ。Plag**にはフォロワーやフレンドといった概念がない。ユーザーはタイムラインにアトランダムに流れてきたポストをみて、拡散したいと思えば上に、したくないと思えば下にスワイプする。上にスワイプされたポストは自身が持つ「拡散力」に応じて拡散され、任意のユーザーのTL送られることになる*1
 
加えて、スワイプという簡単な動作性ゆえか、Plag**において、300人程度のユーザーにポストを拡散することは容易い。「アルファツイッタラー」でもないかぎり、この拡散力は魅力的と言えるだろう。
 

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▲ポストは300人程度のユーザーには簡単に拡散することができる。
 
つまり、どの投稿が伸びるかどうかは投稿の内容に完全に依るわけだ。ツイッターなんかだと、どうしても投稿しているユーザーのオーソリティに左右されてまう。いくら質が高いツイートをしてもフォロワーがいないことには拡散されることはないし、発信力という点では何万人もフォロワーがいる著名人にはおおよそ叶わない。しかし、Plag**において重要なのは投稿の質だけ。これは画期的なことだと思う。*2
 
また、Plag**運営は現在、大学ごとにコミュニティーを作ることを画策しているようだ。これが実装されれば、サークルの新歓情報や大学で起こったニュースなんかが瞬発的に学生間で拡散されることになるので、便利なツールとして浸透するかも知れない。(そのためにはそもそも多くの学生がPlag**に登録する必要があるが)
 
ひとつ残念なのは、いまだ黎明期といった感じで、そこまでユーザー数も多くないのことだ。そのせいか、伸びる投稿も面白い投稿というより飯テロ画像やネコ画像といったワンパターンなものになってしまっている。だが、もし今後ユーザー数が順調に増えていけば、相当面白くなる可能性は秘めている。
 
展望に期待である。

*1:僕の拡散力は4人相当なので、僕が流れてきた投稿を「面白い」と思い上スワイプすると、任意のユーザー4人にその投稿が表示される

*2:類似的なシステムを持つSNSが存在するが、操作性が極めてシンプルだという点だけでも画期的と言えよう